大気汚染防止法案 閣議決定!

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こんにちは 最近夜間に石綿の実態調査(どこに石綿が使用されており、どこが対策済で、どこが対策されていないか)をやっており、情報に目を向けておりませんでした。 久しぶりに事務所で情報収集しようとしたら早速ありましたね。 日本経済新聞のNET版 日本経済新聞より 石綿飛散対策の対象が全建材になりました。(おそらくレベル1・2だけでなく3もという意味だと思います) 罰則の内容も記載されてますね。 届出義務違反者に30万以下の罰金だそうです。 最近は大規模修繕工事に先立ち調査をやってくれという話がよく来ますが、 今後多方面からアスベスト調査の依頼がきそうですね。 特に商業ビルはテナントの入れ替えに伴い改修しているケースが多いため 調査する建材も膨大な数になります。 それだけをちゃんと調査できる調査者がどれだけいるのか…。 おそらく調査者の資格添付なども求められることになると思うので、 ミスが許されない調査をしてきたいです。

アスベスト対策 レベル1

こんにちは

今回のブログではアスベスト対策工事のことについて説明します。

一番施工品質が求められる「レベル1」の対策方法からご説明します。
※石綿含有仕上塗材の対策については工法が異なるため改めて説明します。

まずは大まかな流れをみるために施工方法のフローチャートをご覧ください。

下記フローチャートは富士セラが日本建築センターにて建設技術審査証明を取得した、
「富士セラアスベスト除去システム」のフローチャートになります。


1.事前準備
  こちらではまず、アスベスト工事を進めるに先立ち、調査を行います。
  以前の記事で、アスベスト含有調査のことを書きましたが、ここに含まれます。
  調査をもとに施工計画書を作成し、届出を行います。
  届出については以前の記事を参照ください。
  その他工事に必要な工具、資機材、薬剤を準備します。

2.準備作業
  準備作業では、アスベスト工事に先立ち、
  ・お知らせ看板の設置
  ・立ち入り禁止措置
  ・石綿則で定められた表示の設置
  ・休憩所、手洗い場の確保
  を行います。
  近年では手洗い場の確保を指導する労基が増えています。
  万が一目や皮膚に石綿が付着してしまった場合洗浄するためです。

3.養生前清掃
  HEPAフィルター付き高性能真空掃除機を使い、養生前に清掃を行います。
  これは、経年劣化により作業場内で脱落、または堆積してしまっている可能性のある
  アスベストを養生前に取り除くために行います。
  除去工事が終わって、養生シートをばらした後にまだ作業場内にアスベストがある!
  だなんていやですからねw

4.養生作業
  床養生から行います。
  床養生は「0.15mm以上の厚さのプラスチックシート」を必ず使用します。
  (石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアルに記載されています。)
  床養生は重ね幅300mm以上、立ち上り300mm以上で行い、2重で養生を行います。
  その他養生は「0.08mm以上の厚さのプラスチックシート」を使用します。
  壁養生も同様に重ね幅300mm以上で行い、1重で養生します。

5.セキュリティールームの設置
  アスベスト除去作業をした作業員が作業場内から出る際に、保護衣に付着した
  アスベストを作業場外に持ち出さないよう、セキュリティールームを通って
  退出します。
  セキュリティールームは「更衣室」「エアシャワー室」「前室」の3部屋構成です。
  
環境省資料より抜粋

6.負圧除塵装置の設置
  アスベスト除去作業中、作業場内は「負圧」状態でなければなりません。
  発生したアスベストが作業場外に漏れ出さないためです。
  発生したアスベストの粉じんはこの「負圧除塵装置」で集塵され、クリーンな
  空気を作業場外に排気します。
  負圧除塵装置はHEPAフィルターが装着されているものを使用します。
  この負圧除塵装置ですが、機械の整備不良により、空気が漏れ出しアスベストを
  飛散させてしまう可能性があります。
  ですので、定期点検、使用前点検を行う必要があります。

7.飛散抑制剤吹付け機の設置
  作業場内でなるべくアスベスト粉じんの発生を抑制するために、「飛散抑制剤」と
  いう薬剤を散布します。その飛散抑制剤はある程度粘度のあるものなので、エアレス
  スプレー機等を使用して行います。

8.保護衣、保護マスクの着用
  3~7までの作業について、作業員は半面形マスクを使用します。
  
半面形マスク例
これは国家検定合格している製品を必ず使用します。
  また、除去作業中は「保護衣」と「電動ファン付全面保護マスク」を使用します。
電動ファン付全面型呼吸用マスク

保護衣
9.飛散抑制剤の吹付け
  7で書いた通り、飛散抑制剤を吹付けます。

10.アスベスト除去作業
  ケレン棒やブラシを使用してアスベストを除去していきます。
  除去作業中は
  ・セキュリティールーム前
  ・負圧除塵装置の排気ダクト口
  ・敷地境界
  にて粉じん濃度測定を行います。

11.清掃と除去したアスベストの袋詰め
  除去したアスベストは専用のポリ袋に袋詰めします。
  通称「黄袋」と呼ばれる厚さ0.15mm以上の袋に入れて、インシュロックや
  ガムテープでふさぎます。
  その後セキュリティルームのエアシャワーの前で、透明な厚さ0.15mm以上の
  袋に入れて二重梱包し、作業場外へ搬出します。

12.検査
  アスベストのとり残しがないか検査します。
  細かいところは特に入念にチェックを行います。

13.飛散防止剤の塗布
  除去面・空気中に舞っているアスベストを養生シートに固着させるために
  飛散防止剤を散布します。

14.作業場内の換気
  空気中に舞ってしまったアスベストを取り除くために負圧除塵装置により、
  1.5時間以上換気を行います。
  換気後、作業場内にて粉じん濃度測定を行います。

15.養生撤去
  養生材を撤去していきます。
  なるべく上にあるものから撤去していき、作業場内面が内側になるよう折りたたんで
  いきます。

16.養生材袋詰め
  除去したアスベストの袋詰め同様の手順で2重梱包します。

17.最終清掃
  HEPAフィルター付き高性能真空掃除機にて最後の清掃を行います。

18.産業廃棄物の処理
  除去したアスベスト、保護衣、マスクや負圧除塵装置のフィルター、使用した養生材
  等は「廃石綿等」という産業廃棄物の分類となります。
  この廃石綿は「特別管理産業廃棄物」に該当し、その許可を有した
  ・収集運搬業者
  ・処分業者
  に処理を委託します。
  産業廃棄物の追跡は「マニフェスト」により管理します。

19.完了報告書の作成
  施工写真や作業記録類をまとめ、完了報告書を作成します。
  行政や労基によっては、完了報告書の提出を求められるところがあります。
  ※作業記録類は40年間の保存義務があります。

以上、簡単ではありますが、レベル1アスベストの除去方法についてのご紹介になります。

アスベストの除去ですが、業者によって品質に大きな差が有ります。
是非わが社を!と自己推薦したいところですが、地域や条件により施工できる地域
に制限ができる場合があります。

その場合は日本建築センターに認定工法を取得しているアスベスト業者の一覧がありますので、それをご確認いただければと思います。

富士セラ
東京都港区芝浦1-9-7 OMODAKA BLDG 6F
    03-6435-1247

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