投稿

大気汚染防止法案 閣議決定!

イメージ
こんにちは 最近夜間に石綿の実態調査(どこに石綿が使用されており、どこが対策済で、どこが対策されていないか)をやっており、情報に目を向けておりませんでした。 久しぶりに事務所で情報収集しようとしたら早速ありましたね。 日本経済新聞のNET版 日本経済新聞より 石綿飛散対策の対象が全建材になりました。(おそらくレベル1・2だけでなく3もという意味だと思います) 罰則の内容も記載されてますね。 届出義務違反者に30万以下の罰金だそうです。 最近は大規模修繕工事に先立ち調査をやってくれという話がよく来ますが、 今後多方面からアスベスト調査の依頼がきそうですね。 特に商業ビルはテナントの入れ替えに伴い改修しているケースが多いため 調査する建材も膨大な数になります。 それだけをちゃんと調査できる調査者がどれだけいるのか…。 おそらく調査者の資格添付なども求められることになると思うので、 ミスが許されない調査をしてきたいです。

外壁仕上塗材撤去時の注意

イメージ
こんにちは 珍しく連投します 以前の記事でも触れましたが、現在日本の公共工事の設計において、 ほとんどの案件で調査方法が JIS A 1481-2,3 位相差顕微鏡・X線回折による定性・定量分析が採用されています。 多くの設計会社に訴えることが多々あるのですが、 この分析方法ですと 仕上塗材やPタイル等、複層になっている建材の細かい調査が行えません。 複層になっている建材はどの層にアスベストが含まれているかにより、 ①施工方法 ②法・条例による規制 が大きくことなり、重要な部分となります。 仕上塗材であれば、 主材に入っているのか、または下地調整材に入っているのかにより、剥離剤の有効性、 届出の要否が異なります。 Pタイルであれば、Pタイル本体に含有されているのか、それとも接着剤に含有されているのかにより、施工の精度が問われます。 ですので、層別分析が可能な、 JIS A 1481-1 偏光顕微鏡による定性分析を行う必要が有ります。 それをあまり知らない設計事務所ですと、まったく的外れな特記仕様を書いていてお話にならないというケースがあります。 以前も、とある設計事務所から公共工事の設計見積りを依頼された際、本来アスベストが含有されるはずのない素材にアスベストが入っていると言い張っていました。 下地モルタルに入っているんじゃないですか?と聞くと、このことは聞かなかったことにします。とりあえず、元の条件で見積りをつくってください と言われたことが有りました。 見積りは作りましたが、二度とそこの設計事務所に協力することはありません。 さて、以下は主材にアスベストが含有していた場合の話です。 一番ローコストで除去ができる工法として 以前にもご紹介した「剥離剤併用手工具ケレン工法」があります。 こちらの工法を行う前に必ず試験施工をする必要があります。 ①剥離剤が実際に有効なのか ②どの種類の剥離剤が有効なのか ③その工法で本当に粉塵の発生が抑えられるのか 等、確認が必要になります。 実際渋谷労働基準監督署では、当該工法を採用した場合、計画書提出時に 試験施工の結果を出しなさいと指導されます。 ・デジタル粉じん

アスベスト規制の動向

イメージ
こんにちは 少し前の話ですが、読売新聞より下記の記事が掲載されました。 環境省が大気汚染防止法の改正に絡めて、今までレベル1・2についての届出に加えて レベル3までの事前調査結果の届出を義務付けるというものです。 厚生労働省でそういったうわさは聞いていましたが、環境省も同様の動きをするようですね。 ただ、レベル3までの事前調査の報告となると膨大な届出の量になるかと思います。 スレートやケイカル板、Pタイル等々 非飛散性だからという理由で、撤去されていない建物がまだまだ相当数あるのではないでしょうか。 そのため、電子申請の方向に進むような動きも見られます。(石綿飛散防止小委員会議事等) そうなってくると次の動きは 以前の記事 のも補足で書きましたが、 建築物石綿含有建材調査者による調査の義務付けになりそうですね。 こうなってくると、既存の解体業者、アスベスト除去業者だけで今ある解体需要、改修需要が担保できるのかという問題も発生してきそうですね。 今の事業が忙しくなることはいいですが、アスベスト除去業者の登録制の審議もあるみたいで、 これから先、まだまだ情報の注視が必要そうです。

建築物石綿含有建材調査者 試験

こんにちは またまた久しぶりの更新になります。 アスベスト対策の勉強会や、役所対応の依頼が多くばたばたしていました。 やはり皆さん、建築用石綿含有仕上塗材について、お困りのことが多いようですね。 大規模修繕工事で、見積り条件の中に「アスベスト含有の場合は別途」と書いてあっても、 いざ調査してアスベストがでてきたらお施主さんが 「そんなにお金かかるなら工事やらない!」とか 「なんで今更そんなことを言ってくるんだ!」とか よく揉めるそうです。 いろんなゼネコンさん、改修業者からヘルプの連絡が良く来ます。 お施主さんへの説明についてきてくれ!とか さて、 先日建築物石綿含有建材調査者の筆記試験を受けてきました。 手ごたえは…微妙…。 アスベストのことは応えられても、建築知識がまだまだ乏しいので、いろいろと課題が見えた試験でした。 後半の調査票試験は楽勝でしたw それでも、講習を受けて以来、含有調査の正確性、 現地調査の質があがったような気がします。 最上階の天井内仕様の注意だとか、隠ぺい部のチェックが冴えるようになってきました。 もともと図面から懸念箇所を探し出して、とある公共工事で膨大な追加工事を出した経験もあるくらい、図面調査は得意というか好きでした。 現地調査にいったら、もうわくわくしちゃいますね! そのあとの工事が決まればもっと嬉しいんですけど! 資格が取れたら私も立派な調査者になるわけですが、その分責任も重く、 お施主さん、ゼネコンさん、建物使用者、周囲の方等、利害関係者にとって公平にジャッジを下す立場となるわけです。(常日頃から責任もってやっていますが) やはり調査者という資格を信頼して調査のお仕事を任せていただける以上、ミスのない調査、それでいて、コスト面等で提案ができる、そんな調査者を志していきたいと思います。(受かっていれば) 石綿小委員会飛散防止小委員会でも言われているように、 調査の資格、施工業者の登録制、施工方法の規制強化等、今後ますますアスベストの対策が難しく、それだけ安全性が増したものになるかと思います。 そんな世の中で、少しでもお役にたてるよう、今後も頑張りたいと思います。

建築物石綿含有建材調査者

イメージ
お久しぶりです! 本業が忙しくて全く更新できませんでした。 前回の記事で大規模修繕におけるアスベスト対策について説明しました。 最近改修をメインとする大手から講習会やってくれ、 勉強会やってくれと頼まれることが多々あります。 実際講習会をやったところ、そのあと営業担当や工事担当からの問い合わせがたくさんあり、それだけ今まで外壁アスベストが認知されていなかったのかなぁと思いました。 さて、解体工事、改修工事においてやらなければいけない石綿含有調査。 そのための国家資格「建築物石綿含有建材調査者」の講習を受けてきました。 ・アスベスト調査のポイント ・調査書の作成 ・分析方法の違い 等々、今までなんとなく行ってきたこと、なんとなく理解したつもりになっていたことについて、専門的に学ぶことができました。 他にも今後の法改正の見通し等、目を見張らなければいけない内容もでてきました。 なかでも、今後含有調査をする際に、この国家資格が必要になるかもしれないということ…。 それだけ今までの石綿含有調査が杜撰だったということですね。 レベル3規制の強化(ケイカル板Ⅰ種がⅡ種と同等の扱いになるかも) 仕上塗材のレベルが1~3ではなく独自に設けられるかも等、 専門家の方々ならではの話が聞けました。 今後含有調査を行う可能性のある同業者の皆さまは是非この資格を取得しておくべきだと感じました。 ※追記※ 5月18日読売新聞夕刊に、当該資格のことが一面にでていました。 有資格者以外の調査の場合罰則があったり、調査時の集塵装置の使用が求められる可能性があるそうです。

大規模修繕工事におけるアスベスト対策

イメージ
こんにちは 最近アスベストのネタが尽きてしまったので新たに投稿するネタがなかったのですが、 ここ数カ月、大規模修繕におけるアスベスト対策の話をいただくことが多くなってきましたので、その際のアスベスト対策について説明しようと思います。 大規模修繕の際、クラック補修や、塗装脆弱部の修繕、爆裂補修等様々な補修がされるかと思います。 このブログでも解説しましたが、平成29年5月末に環境省、厚生労働省がそろって、 ”石綿含有仕上塗材”の取り扱いについて明文化しました。 その旨がようやく改修業界に届いたようで、大規模修繕を主な事業とする企業から 相談が寄せられています。 そこでまず、含有調査から説明していきます。 まず下の画像を見てください。 分析方法として4つの分析方法があります(定性2種類、定量2種類) 大規模修繕で一番遭遇することの多い、”石綿含有仕上塗材”については JIS A 1481-1偏光顕微鏡による定性分析を採用します。 なぜかというと、過去の記事で説明しましたが、石綿含有仕上塗材の場合、 ”どこの層に含有しているか”が重要になるからです。 偏光顕微鏡での分析は、”層別分析”が可能なため、仕上塗材の主材部に含有されているのか、下地調整材部に含有されているのかを判別することが可能です。 そのため、お客様に事前調査の話をする際は、必ず、偏光顕微鏡での分析をお勧めしています。 さて、いざ含有していた場合の話に続きます。 当然アスベストが含有していた場合、届出が絡んでくると思います。 下の画像にまとめましたのでご確認ください。 届出が必要になるのは条例等で定めが無い限り、「吹付け施工された仕上塗材の主材部」に含有されていた場合のみ届出が必要になります。 他の場合ですと、”レベル3”としての扱いになります。 さて、施工方法の話になりますが、下の画像の種類があります。 ※表記されている工法は「隔離養生と同等の措置」として認められている工法になります。 工期・コストの面で、※の工法から選定されることがほとんどです。 中でも”◎”がついている「剥離剤併用手工具ケレン工法」が一般的な施工方法となっています。 最後に、大規模修繕の際に必ず関わるのが、

石綿含有仕上塗材の対応(足場編)

イメージ
こんにちは 久しぶりの更新になります さて、ブログを立ち上げてから数カ月たちました。 記事へのアクセス数を見ておりますと、 「1位  石綿含有仕上塗材について」 となっておりましたので、石綿含有仕上塗材への関心が高いのかなと思います。 実際、私が営業で他社様へ行きますと、8割の企業で話題に上がります。 今回は改修や解体工事において関係してくる外部足場の組立時の注意事項を説明します。 足場を建てる際に、足場転倒を防ぐため、風力計算をしたうえで、壁繋ぎをとらなければなりません。 壁繋ぎというと、スラブに単管を打ち込んで取る方法や、躯体壁にアンカーを打ち込んで 繋ぎをとる方法があります」。 躯体壁に石綿含有仕上塗材が施工されていた場合、以下の方法で対策が可能です。 1.集じん装置付きハンマードリルを使用する。 こちらは、壁を削孔する際にドリル先端にて、粉じんを吸引し、HEPAフィルターで濾しながら施工する方法です。 多くの行政・労基ではこちらの方法で施工が可能です。 2.グローブバックで局所的に除去を行う。 壁繋ぎを取る箇所にグローブバック養生材を取り付けてその部分を除去する方法です。 この方法であればほぼすべての行政・労基で対応可能です。 3.水循環式ドリルを使用する。 ドリルにて削孔する際に、タンクから水を出して湿潤し、粉じんの発生を防ぎます。 粉じんと混ざった水はそのままドリル先端の吸引口にで吸い込まれ、濾過されて綺麗な水が循環する仕組みとなっています。 最近ではこちらの工法が用いられることがありますが、比較的費用が上がることと、 一部行政ではこの施工方法を不可としているところがあります。 4.湿潤化するだけでOK 行政・労基によっては湿潤化だけすればいいというところもあります。(少数ですが) いずれの施工を行う場合でも ①届出 ②施工中の空気環境測定 ③廃棄物の取り扱い 等、事前に確認を取る必要が有ります。 今後足場業界にも、アスベスト対策を行う業者がでてくるかもしれませんね。

アスベスト対策 天井ボード解体時の注意!

イメージ
こんにちは 今回は天井ボードを解体する際気をつけなければいけないことを説明します。 アスベストが吹き付けられた天井や梁の下に、天井ボードが仕上施工されている場合 天井ボードを撤去する前 には、 ①隔離養生による飛散防止措置 ②負圧除塵装置による作業場内の負圧措置、換気 ③セキュリティールームの設置 ④石綿漏洩の監視 等が必要になります。 実はこのことを知っているゼネコンが少ないんです。 私が以前別件で現調があり、某大手デベロッパー所有の建物で改修工事があり 工事しているフロアに案内されたのですが… アスベストがまだ吹付けられている状態で養生も無しに内装解体が行われていました…。 無防備な状態でその現場に入ってしまったので… 確実に曝露していますね…(汗 将来肺がん、中皮腫にならないよう、しっかり石綿・じん肺健康診断を受診していきます。 上に吹付けがあったら、天井ボードに堆積していることがほとんどです。 20年以上前に吹付けられたものですから、地震や劣化によって落ちてしまうものなんです。 それを何も対策ないしに解体してはいけません。 たとえ改修工事で石綿に触れることがなかったとしても、天井裏に堆積された目に見えないアスベストの対策は怠ってはいけません。 僕のような被害者が出ぬよう、工事を管理するゼネコン、工事を行う解体業者には この手順をしっかり理解し、遵守していただきたく思います。

このブログの人気の投稿

石綿含有仕上塗材の対応(足場編)

アスベスト対策 レベル3

アスベスト工事の資格